またきてね みていてね

走っていない 珍しい母の花火姿送り盆
今夜は 畑の カリカリ乾燥した コリアンダーの枝も焚いたので
迎えの時より も少し華やかな 焚き火
妖怪白粉婆状態の母 
軽装なのに 蚊に食われぬあんちゃ
再び 完全武装の 我慢大会状態のわたくし・・・の三人
父は 茶の間で おるすばん
何本ももって ぐるぐるばかりの母に たまには 線香花火したら?というと
「うまくいかないんだもん やだ」・・・て こどもかよ
たしかに 昔よりも 燃えかたのバランスは よくない
もう二十年近く前に見た 地元のテレビ番組で
隣の隣町・岩沼の 花火やさんのことを 取材していた(たぶん)
職人の おばあちゃんが「より長くきれいに点り続ける 線香花火」のむずかしさを 語っていらっしゃったっけ
江戸か明治か大正か(幅広すぎ!すごく 雑把ですみません)
その頃に作られた という 貴重な 線香花火が残っていて
「これが本当に美しいのです」と もう何本も残っていないそれを
番組の中で そのおばあちゃんは 大切に大切に 火を灯した
とても ゆっくりとはっきりと はじけて 目に焼きつくようだった覚えがある
なんか 涙でたっけな
しゃしゃん と 一瞬で消えてしまった 花火を 盆火に くべていそがずともよい
ゆっくり燃えたらよかろに なんていいながら
三人で もう燃えるものもなくなりかかった 火の名残を見つめる
またね と どこをみるでもなく じいちゃんばあちゃんを ご先祖を 送る
またね・・・とはいえ いつも近くにいてもらっているような気分なんだけどさ 
夏の日の 一区切り

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