『いわずにおれない』

あんちゃに 本見繕うついでに買った まど・みちおさんの本(集英社be文庫)
ああ!よかったぁ・・・てこと、いわずにおれない。
ずっと 言いたいけど うまく言葉にあらわせないでいたことがある。
もうずっと前から まどさんは あれ?て思って ああ・・・て 言葉にしてきたのだ。
その中に もうずっと 言葉にすることを 忘れていた わたくしの「あれ?」に似たものがあった。
「リンゴ」という詩・・・これをつくったきっかけが、テーブルの上のりんごの美しさにハッとして まどさんの中の「何かが震えた。」
なぜだろうと追求したこたえが「リンゴが占めている空間は、ほかのなにものも占めることができない」ということであった・・・と。
「ものの存在の仕方」そのフレーズに膝を打つわたくし。
小学六年生のある日、クラスでもらったトロフィーを 男子Yが ちょいと乱暴に扱ったのをみて「この世にたった一つしかない 大切なトロフィーを壊したら 取り返しがつかない」・・・というようなことを わたくしが言ったんだと思う。
するとYは「この世に同じものなんかいくらでもある 弁償してやるよ」てなこと言い出して、口論になった。
同じ形だって 違うものだ・・・同じなら 同じじゃん
形が同じでも、二つあるってことは存在してる場所が違うじゃん・・・お前っていっつもわけわかんないこというのな
結局 わたくしが上手く説明できなくてぐるぐるしてるうちに
また始まりましたよもりあやこの迷宮問答が・・・てな感じで みんな退場 くすん。
あの時 まどさんの詩を 思いを知っていたらなあ・・・。
でもきっと わたくしは わたくしの稚拙さでもいいから
自分の気持ちの 震えや 形を 表すための 方法を
わたくしなりに じたばたと 探って生きたい 
まどさんみたく・・・なんておこがましいけど、今日 この本を読んで
そうだ そういうことを 思っていた そういうことをしたいんだ それでいいのだ
と あらためて思う うれしい

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