なんもできん

代わりに やっといて…という なんてことない用事

「危篤」だから という理由

「もう…」と 言われてから

「鎮静に入る」と 言われてから

随分と 頑張ったのだね

いや…無理な頑張りはしない という 選択だったけどね

なんもできんまんま

どうしていいかわからないまんま

その病の「おかげ」で いろいろ 思いがけないことできた て 笑ってた 穏やかな顔

まだ 痛みの さほど出なかった頃

いろいろ 心配やら 思いを届けてくれたこと

幼い頃の あどけない でも 気遣う細やかさ

引っ張り出して

どこに伸ばしたらいいかわからない手を ひとり 握り締めてみたりしたけど

ありがとう と 手をふるよ

また いろいろ 伝えてよ

違う形でいいから

そして 猫の尻など 撫でるしかない 朝

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