もう 結実も済んだというのに
そんな色気だして
誰を 何を 誘っているのだ あんたは!?と
その朱に ふらりふらりと 吸い寄せられる
あはは
わたくし 誘われてるではないか
こんな誘惑など 誰の得にもならぬだろに と 思いつつ
損得絡まぬ 誘惑が
一番甘くて 妖しくて
純度が 高い 蜜のようで
絡めとられた 心が
身体を 離したあとも
ずっとそこへ まとわりつづけて
もう なにもかもそこへ 置いてきてしまいそうだよ
蔦よ
なにをか 交わした 片割れのようだよ
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