あの色は

あの鮮やかな色は

どこにいってしまったんだろう

もしかして

あの日の

あの時間の

あの場所に

あぁ きれいだなぁ と 

ついた溜め息と一緒に

置いてきてしまったのだろうか

いやいや もう 何処にもない 場所になど

置いておけるわけはない

ここにある

胸のうちにある

あぁ と 動いた 

鮮やかなる思いも一緒に

褪せることなく

むしろ いっそう 鮮やかに

陰影も 色濃く縁取りながら

やさしいともだちの 纏っていた 空気も一緒に

確かに ある

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