あ♪ と 小さく 声を漏らし
写真を撮った
「なに撮ったの?」と A ちゃん
きらきらの 珠がね 草にとまってたの と
指をさすと
わぁ と 手をのばした
あっ でも 触ると 消えちゃうんだ…
言った 瞬間 もう 指が触れていて
珠は 一瞬 ひかって
すぅ と 流れた
「ほんとだ…」
少し がっかりしたようで
でも 確かに ひかりを 触った満足感みたいなものに ひたされた にっこり顔で 見上げた
すぐ消える思い出でいい
ひかりの 余韻のような 気配のような きらきらしさが
蓄えられればいい