もう一度飛ぼう

ピアノ仕事合間に

用足し てくてく

急ぐわけでないのに

少しばかり 歩くバランスがよくない

なんだ?

つば広すぎる 帽子の 視線の 不自由さなのか

関節あちこちの 疲労なのか

足の指がちょいといたいからなのか…

帽子をとって

歩幅を 狭めて

歩調を 緩めてみる

少し ラク

自己メンテナンスだけでは

追い付かなくなっているのかもしれないなぁ

そんなこと思いながら

ふうと 息を 広めにはいたら

足元に 蝶…

れれれ

風に吹かれて揺れているのか

自ら揺れているのか…

近寄って お写真など 撮らせてもらう

あっ 触角は動かしているようだ

すい と 掬い上げて 植え込みへ移動したらば

あっとおっとおっととと…なんてな感じで

ちょっと 羽ばたいた

飛ばされてしまうかもしれない風のなか

花のあるところまで つれていった方がよかったかなぁ 余計なお世話さまかなぁ…なんて いつまでも

後ろ髪引かれた

それなのに用足し済んで

帰り道

うっかり別の 道を通ってしまい

確認できず

すごく心配してるようなこといってて

この薄情さったら

薄っぺらいよなぁ と

呆れたりするよ

でも もう会うこともないかもしれぬ

いつか見た

誰かの黒髪みたいな 蝶…

もういちど 飛ぼうよ

わたくしも とぶよ

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