ここちよいことば

道行きの お伴 二冊
『安心毛布』川上未央子 著(中央公論社)
『サーカスは私の〈大学〉だった』大島幹雄 著(こぶし書房)
川上さんは よいなぁ
心持ちの 浮遊感を
心地よい 言葉で ぷち と 捕まえて
たゆたうように 並べてくれる感じ
あぁ そうなのだよ と
気になってるのに うまく言えなかったことを
いってもらえた感じ
…でも ふと思うのは
ちょっと それとも違うわな…と
己の心持ちが それより すこうし ずれたところにあるのに
まとめてくっつけちゃおうとすることへの 危惧
ま 自分の力でやろうとすると
言葉が足りなくて
手っ取り早いものに ひた と くっつけてしまって
そうじゃないかもしれないのに
それでいいことにしてしまったり
頭でっかちに やたら 知識の上澄みだけで 拾った言葉を
ごてごてと 飾り立ててもみたりする 過剰さとか…
足りなかったり余計だったり…
要するに 修業が足りないわけで
公私混同しつつも 言葉を 明るみに晒すわけですから
もちっと 言葉を携えて生きている方々を 仰ぎ見習いながら
精進せねばね…とは 思うです
本読んで 心地よくなりつつ
己を省みて
うっすら 居心地 よくなさも 浮かぶ 車中

コメントをどうぞ