忘れさせられる

「東日本大震災 津波浸水区域 ここから」という 立派な 道路標識があった

かつて ここを 覆って

今は 見えなくなったものを 忘れまいと

備えるために 思い出させてくれるのだ

夏日の ちりちりと 焦げるような広場に 吹き上がる水

大喜びで ざばざばと 浴びる お子達の横で

手慣れたようすで 線量計を取り出す人がいて

数値を見たあと ふっ と 口の 一方だけで 笑って ポケットにしまって 行ってしまった

あぁ そうだね

見えないものは 見えないのをいいことに

忘れさせられていきそうなのだよ

そうしたほうが 今を 生きていくのに 楽だから…なのだろうか…

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