梔子 ほろ

梔子の 盛りを 過ぎたもの

手を 触れたら

ほろ と 根元から 取れた

ベタつかず 

しゃわしゃわ からりと 

水と 香りが 抜け出ただけか

朽ちること無し…てなことからきた くちなし という名前ではないのだろうけれど

なんだか そんな こと 思ったりした

艶めく 過ぎ去りし日々を

からりとした笑いと共に 語る

粋な ばあちゃんのようで

なんだか ぐっと来たりして…

思わず 部屋へ招き入れる

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