花弁
しわり しわり と 色を 失いゆき
その 毛細には
朽ちてゆく汁だけが 流れ淀む
しかし その 蕊
更に 色めき
孕んだ 元を 抱きて 膨れゆく
繋げぬものを宿したとしても
尚 進みゆかんとする あなたを
断ち切ったのは
人の わがまま
それをただ 呆けたように 見つめるだけの わたくしの罪
贖うことなどできぬと知りつつ
どうか この罪への 罰をください と
腐水を 取り換え
もう 罰の中を いかされているような
甘やかな 痺れも 覚えながら
祈るような思いの 朝