草ぐさの力とか

いただいた 花束のなかにあった

蘭一族の お方

はらはら散ったもんで

切って 挿し直し

すこうしそっくりかえったらば

あら

フラの 音楽でも 聴こえてきそうですわ

踊るように咲き誇れ

そんなこと思う 朝

のんきな曇天

温湯に 半身 浸かっているような ぼんやりのひとときを過ごしておりながら

やおら 立ち上がり

小走ることがある

出掛ける用事もないのに 何を急いでおるのだ?と 問われて

ふと 慌てなくてもいいのにな と 

緩めるものの

やはり なにかに 急き立てられるように また 加速する

大抵それは 思いが動き 浮上し出したときだ

水底に 蠢く もやりもやりとした 感情が

やがて 形を成すために

ことばという 光ある方へ

物質による 具象へと 触手を 伸ばす時なのだ

誰も 待ち焦がれておらぬ 己の感情の形成など…と

卑下に陥ったりもしたけれど

誰待たずとも

わたくし自身が それを焦がれているのだ

始末に終えない 不定形で 不明確な なにものかを

形定まる 確かなものとして

逃げてしまわぬうちに

受けとめたいのだ

次の瞬間には また 違う形を 欲するかもしれない

だから いま いま いま と

追いかけ続ける

おおじしばり

きっぱりと咲き

その ふきあげるいのちのかたちの蕊に

あぁ

生ったら

性で

清で

聖で

正だわ

乱れ勝ちの 心持ち

整してもらう

せいせいと いきるもの

もんのすごく 些細なすれ違い

防ぐこともできたのだけど

面倒くさがって 

やり過ごそうとして

ちくちくした 苛立ちのようなものが 生まれた

買い物の帰り道

言葉もほとんど交わさずに

先をゆく あんちゃ

どんどん 重たく感じてゆく 荷物と 心持ち

持ってくれよと 頼むのも 当てつけがましいもんな と

よろよろ

更に 歩みが遅くなる わたくし

あんまり遅く歩くのも 嫌味だろうな

別に 並んであるくことなんかないのだけど

明らかに 呆れているのか むっとしているのか 諦めたのか…

あんちゃのなかでも いくばくかの 苛々もあったろう

ばかないもうとだよまったく…とかね

もともと 引きずらない溜め込まない人だとわかっていても

ましてや 高次脳機能障害の 短期記憶障害辺りで 更に どうでもいいこもごもは 忘れ去ってくれるであろうけれど

なんだろうか この もやもやしたかんじは

あぁ たぶん そんなこんなに甘えようとしている ずるいわたくしの どろりとした 心持ちのせいなのだな

どこかで すれ違うことがわかっていて あえて そのまますすんでいった ちょっとしたいぢわる心が

泥濘へと引っ張るのだな

ううううう

いったん帰ってから

あんちゃに諦めさせた 買い物リスト持って

も一回 出掛けた

なんとなく 泣きたくもなりながら

うなだれてあるいたりもして…

そしたら ここしばらく 結実を待っていた 菫

一輪分だけ 種になってた

わ♪

げんきんにも ぱややん と

気持ち ふくらんで

早速 種 紙に包んで いただく

なんかなぁ て 思うことも

まんま 腐らせず

肥やしになるように

まずは心持ちの 手から はなして

どっかに埋めとこ

きっと そのうち なんかの 栄養になるかも…

いや なんなくてもいいや

とにかく こねくりまわしてもしょうがないや

なんてね

ふいに 弾ける種のような 思いになって

あ~ よかった

2回目の買い物で おやつ買ったんだよ

お茶でも飲むべ~と

屈託のあとの 屈託のなさかげん

あほうのようです

まだ 怪訝そうな表情ではあった あんちゃでしたが

こまけぇことは もうよい

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