森 文子 (森文子)さんから頂いた
7日間ブックカバーチャレンジ
気がつくと同じ服ばかり着ているのと同じく、
同じ本しか読んでいない
それでカバーも無くなり、今は陽に焼けて薄茶色に
なってしまった原田宗典 『何者でもない』
病院の集中治療室なるところに働いていた頃、スタッフが一様に青白く生気を失っていくのを見て、誰が誰か?
ということなどだんだんどうでもいい感覚になっていやしないか?と思っていた
夜な夜な同僚からくる「ねぇ、一緒に辞めよう?」とか「彼氏に貸した50万円が返ってこない。あたし、金づるだったのかな」とかいう話を聞きながら、自分て何のために居るんだろうと思い始めて何故か小劇場巡りを始めた頃、早稲田の書店でみつけた本
昨日舞台の上にいた人が、今日はコインランドリーの洗濯機の前でぼんやり回る洗濯ものを見ている
そんな光景に何度か遭遇しながら、誰もが依る辺なき何者でもない人なのではないかと安心したりした
小さな劇団の人間関係をめぐるたわいない、けれどもどこか誰にでも疼く似た記憶があるだろう3編が収められている