春深まる前

わたくしの手

まだ 春深まらず

荒れたるまま

「紙やすりみたい」といわれ

「でもそれが気持ちいい」といわれ

「帰ってくんのまってっかんね」などいわれりゃ

そりゃ 午前様にもならずに 帰りましたわよ

外で呑むことは 滅多にないのだけど

いざ呑む つうと

未だに べろんべろん午前さまになるのでは と 思われちょる

呑んだくれてませんかんね

寝る前の母マッサージしながら

とりとめないことを話しつつ

無くしたものばかり嘆くななどと冷たいことも言いつつ

期待はしすぎてないけれど

望みは捨てていない胸のうちを覗く

まどろみのところに

母から電話

あれ誰もしたにおらぬのかな?と 思いつつ

はいはいただいま と 

のろのろ起き上がり ねぼける靄を晴らそうと

慌てず と思ったものの

あまりのろのろしとるで 再び電話

「もう起こしてもらいたいんだけど…おとさんもいないし」とな

あらら んでは おしっこ助太刀早くしないと 大変ですかね と 

ちとあせって 階段おり…のはじめの段で

ずででん!

落ちました

ま ほんの5段

横にかけてあった豆の 壁掛けと共に 踊り場に着地した尻

いてぇ

これから 地区のごみ当番かなんかに 出掛けんとす 父が 下から「なにやってんだ気を付けろ!」とね

ううううぅ

んで 行ってみたらば しっこは 既にすんでいて

車椅子に乗り移りたい てなところでした

焦るこたぁなかったのに 阿呆めぇ わたくし

しかも あんちゃもいるではないかいな…

ゆるりと出掛けてよい 余裕あったものの

ためてた洗濯をやっちまえ と 着手したら

結局 どたばたしてしまいました

しかもでる間際

もうとうにはなしついているはずの

母の髪の毛カットのはなし

わたくしは 19日 20日の 舞台のため

振り付け確認やら 己の作品の すりなおしやら 衣装準備やら ちまちま時間あるときに やらせてもらいたいからと言っていたのに

いつつれてってくれるんだまたはいつうちに(カットしてくださる さんあい美容室の先生を)よんでくれるんだ というはなし 蒸し返し…

舞台終わったらといったではないか?と言ったものの

そうすると 母としては 仙台メディアテークで18日からやる 全国ちぎり絵展(母の作品も出展)最終日に 駆けつけたとき 髪の毛がカットされていない状態になるわけで

それが嫌なのね わかってるよ…でもさ

…と 何度いっても ふうぅ 何てため息ついて カレンダー見てたりして こんにゃろ おしゃれさんめぇぇ

わたくしでなく 父と兄がいるときに 家に来てもらうように相談してみてともいったよね と 言っても

男の子チームに話しても 動いてもらえない共感してもらえないと 諦めているようす

横で 父も 聞こえてんならなんとか言えや!と ムッとしてしまったものの

このまんまでは 母もまた いらいら わたくしもまた いらいら募るばかりぢゃ~!わかったよ 明日 朝一で つれてったろやないけぇ!と 電話かけて 8時半からのカット予約

んもこうなったら 7ヶ月ぶりの 毛染めもやっちまうか?

でもあれやると 白髪見えてきたらまたいきたいとか始まっちゃうのよね…おしゃれさん魂健在なのは喜ばしい反面 その季節に わたくしの予定が空かなかったりすると また互いに 擦れあっちまいそう…

ま そんときはそんときかね

てなわけで 乱暴なやり取りをしてしまいましたが

気持ち落ち着けるため

梅桜の季節の制服みたいな 裏表梅桜のすっぽりスカートと 桜の首巻きと 桜の羽織に アイロンなどかけ

さくら遊女(うかれめ)になって 出掛けてみましたる

いちいち ずる とか

ざり とか

滑ったり転んだり引っ掻いたりして

でも やっぱり たちあがってゆくのさ

あおたんすりきずつけながら

それでも あははと わらったりしてさ

さくら遊女(うかれめ)

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