乞うという病

既に この想い

この身を 差し出した後

ただ 黙って しおらしく

内向きに 巻いておりますが

返事を もらえぬうちは

どうとも 動けぬわけで

とりあえず 八方塞がりの 硝子の部屋にて

沈黙に 沈黙を 返すが如く

咲かずに おります

奥の奥の 蕊が

せめて 糜爛を 越える前に

どうか と

祈りの言葉さえ

闇に 吸い込まれるばかりで

その沈黙が

情けが 無情か 訳のわからぬまま

浮かぶ ことば ひとつ 

また ひとつ

花弁の うちへと 巻き込むほどに

膿んでゆく 日々

乞う…という 病

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