ちくちくとげとげ

朝 ふとしたことから 父と やけにひどい言葉を ぶつけ合うに 転がり落ちる

その苛々 高じて 父が 母に 言い放った言葉が また ひどくて

それは 駄目だろうがっ!と 怒鳴ってしまい

自分の 思い通りにいかないことやらあるから とか 理由つけて「やんだぐるっ」と 言われ

やっんだぐなってろっ!と 言い返す

解決しねぇ…

「しつこい」と言われ

おとたま(父)の 娘だからだっ!と 憎まれ口も トッピング

母も 自分のせいで…と うなだれて 泣くし

あぁ もぉ ぐっだぐだ

そののち 父が 退席してから

母と二人で なだめあうみたいに 

父も もどかしさとか色々あろうに あの言い方はひどいね それも 老人性の なんかなのかもしれんね なんて

ゆっくり話せて

なんとなく 落ち着いた

父が 戻ってきても 二人して 無言で 顔もあげなかったのも 申し訳ないが

こっそり 茶の間の 菓子皿には ビスコ 置いといた

穏やかな気持ちで デイサービス見送って

お隣の 梅 満開を 仰ぐ

ちょいと 深呼吸

このあと 応接間にこもって しばし 作品周辺のことと 向き合うが

昼御飯作りには 部屋から出るつもり

一過性のこととして 流せる

しかし 省みる心は とどめながら 

全面的 とげとげちくちくの オナモミ爆弾みたいな 言葉を投げつけてしまっても

すべておしまいではない

口もききたくなくなりながらも

それは ずっと ではなくて

ほとぼりが冷めて

ちくちくではない 物言いが できるようになるまでのこと

苛々ぶつぶつむかむかを 越えて

また 歩み寄る

猫のことだったり

食べ物のことだったり

「んまいな」とか

この間 いただいたんだよ とか

そんな 他愛のない やり取りに 紛れて

先程の 言葉の後始末は

もう どこかに 流れ去ったようでもあり…

許し 受け取ってくれて ありがとう

また向き合う 心持ちに戻れるように 育ててくれて ありがとう

照れ臭くなるから すべて 語らぬまんまだけど

美味しく 食べてもらえる ばんげの おかずのことなど 思いめぐらせる

そして また 暮らしてゆく

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