浜で

昼下がりには 帰ると思う 言っといて

昼下がりに 野蒜海岸…てことは

かなり 昼が 下がりまくった頃にしか 帰れまい

何かに 思いをとどめなければ

つらいことって そうそう感じないものなの…に

あち こち そち こち とどまりまくり

いかん と たてなおそうとするたび

かさぶた 引き剥がしたみたいに

ちり とか ぴり とか 痛む

なんとも 不甲斐ない ありさま

でも まてよ と 思う

とどめていたいなら とどめていればいいさ

わたくしの 個人的 つらさなんて

屁のようなもの

重さなどない

じきに 消えてく

もともと しゃんと立つ たまでもなかったろう

お得意の 粘菌的所作で

あちこち とどまりながら

伸びたり縮んだり千切れたり

不定形に 這うようにゆくか…

そんな とりとめないこと

浮かべ 沈め してるうち

なにかは ふっきれ

なにかをまた 拾い上げ

まぁ そうしてまた あるいていくわけだ と 思う

ふ~さんちの えりちゃん

もう 大きくなったのかな

算数の お道具なんか

使わなくても

数がわかるようになったのかな

でも もし なつかしくなって

手放すんじゃなかった…て 思ったら

見つけた 野蒜海岸に そのまんま 置いといたから

取りにおいでね

あはは こんなの 使ったっけね なんて

笑ってしまえるような日々を 暮らしてくれていたら いいな

浜辺で拾った

焦げた 木片

波に 洗われて

かどっこがとれて

どこも かこも まあるくなって

てのひらに ぽたり と おさまった

焦げても 光れや わが想い

なんて

苦笑い

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