「ハンドメイド」のほうだったのか!?

夕方 用足から帰って 父に声 かけた

ただいま 外は寒いよ〜 と 言いながら 部屋の電気をつけたら

「ここにいたって寒いよ」とな

おおぉ そういう受け応えしてくれたのって ものすごく久しぶりかも!

そうだ 先日 ほとんど見えてなくて 反応も いまいちだった 117クーペの ミニカー また見せてみよう と

父乗ってた車の117クーペってあったじゃない?あれ一番好きな車だったんだけどさ あれのミニカー売ってて 買っちゃったよ ほら 見える?

そう言って 眼の前に 差し出したら

頷いた

今日は 見えてるようだ

あれって ハンドメイドのと オートメーションのやつがあるとか…と 言ってる最中も 頷くので

なかなか今日は反応いいぞ と 質問に切り替えてみる

父のは ハンドメイドだったの?→頷く
 
えっ!?ハンドメイドは 一月に 30台しか生産できないから オートメーションに 後々切り替わったって言うけど オートメーションのじゃないの?→首を横に振る

二台 乗ったけど どっちも ハンドメイド!?→頷く

ひ〜

驚いて 何度も訊き返してしまったよ

庶民に手が届くようなものじゃなかったはずなのに

いや…でも もんのすごく真面目で 心に決めたことは きっちり 成し遂げるために 計画遂行してきた人だ(母と結婚して 幸せな家庭を作るんだ て 決心したのは 高校の頃で 学生時代には 今住んでる家の土地を 買ってたとか…)

がんがん仕事して 車のための お金も 確保したのであろうか

車の写真が あったはずなのだけど

なかなか見つけられなくて

横顔的なのだけ ひろった

初代 銀色のは 四角っぽい 印象のライトだったかなぁ?

二台目 クリーム色のは つぶらな瞳っぽい まるまるしたライトだったっけな

アンバランスにでかい 黄色いフォグライトつけたのは どっちだったかな?

写真も ブツも 残ってなくて

あった事実なんてどこにも今 存在してない

証明できない

不確かさは なんとなく さびしかったりもするけれど

でも こうして思い出して

父の中にも 蘇るものがあって

不確かなのに「在る」て

しかも 自分の中だけじゃなく「在る」て

それもまたいいな

ふうわりと うれしい気持ちになって

ちみっとだけ 呑んだりする夜

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