人の手に
思いに
温められ
守られて
うちまで届きましたる
藁づとの 納豆みたいなのは 月桃の 種
北国でも 芽が出るだろうか
水に浸したとたん ぷくぷくの 泡を 浮かべた 長命草は
息づくんだろうか
珊瑚
アーサ
楽しげな お土産を 袋から取り出しながら
その島で わたくしを思い出してくれたのかなぁ と 思うと
その瞬間 まるで そこに わたくしが 息づいていたようでもあり
かつて行った 違う島の
青々とした 海の色など 懐かしく思い出して
ああぁ と
泡のような ため息を
嬉しげに
ぽこり
ぽこり
浮かべる
昼下がり