
一本の 光源…懐中電灯を 持って やってくる 美帆さん
探るように 照らす
ゆっくりと 光が 指が
空間に 触れてゆく
とまどい
もがき
あるいは あきらめ
ただ受くるように
たゆたい 揺れる
静けさの後 やってくる 音の洪水のなかでも 静かなる身体
やがて その音を受け入れるように 再び 動く…
受けたものを 送るように
そして更に 能動的に 突き動かされるように 迸る…
一本の 光明が 織り成す影は
時に 思い通りで
時に 当てるものの角度で 思いがけぬ形を 描く
己の影に 遮られて 闇にもなり 縛られてあるようでもありながら
からだは おしとどめられることなく 動いてゆく…
『水に絵を描く』は
震災のあとの思いを 作品にした と 聞いたものの
決して 具象を 踊ったわけでもない
…のに
迫る想いは
わたくしが 震災後に 呑まれそうになった「なすすべのない役立たず感」そしてそこから それでもやはり と 立ち上がった想いと 似たような かたち
「水に絵を描く」というのが やってもしょうがないことのたとえ でもある ときいて
そのあたりの想いが 美帆さんの描く 輪郭の 内部に 流れ込んでいったようでもある
何があっても なくても
美帆さんは それらを 受けて 送って ゆくのだ
踊りという 光明に照らされて
踊るからだという 自分を 軸としながら…
美帆さんの描く 一瞬で消えゆく 水の絵から
どどうっ と 己の中の波立ちが 揺れて
後半の盛り上がりのあたりで 泣いてしまいまして
終演後に 話しかけたら 泣いてしまうな でも 気持ち伝えんうちは 帰れんなこりゃ…と
ぐるぐるしてしまい
ちょいと 狼狽えました
むつみさんやら Luna さんやら あちこち も少しゆっくりお話ししたかったものの
ぐご なんて 妙な呑み込み音など たてて 椅子に座ってたのは
ちょっと こらえたりしてたのでしたよ
涙を
ま 結局 だいぶ落ち着いたつもりで 美帆さんに 声掛けて
結局 えぐ…などと 泣いてしまいましたが
それぞれだけれど
「それでも 水に絵を描かずにいられないのだよね」という 共感のような 水ノ輪が
今日のあのひととき あの場所から
ゆんゆんと 静かに広がってゆくような
そんな輪のなかに 揺れていた
おどっていてね これからも
いいひとときをありがとう