人んちの脇とおって

買い物の帰り

ふと 気になる たたずまい

またもや さびれた風情の 神社

いや 石碑っぽいものは 新しいものの

鳥居の向こう側の

人んちの脇を通る

参道…といっていいのかどうか

もう長いこと 踏まれていない 草ぐさ生い茂る 藪

車寄せてしまいました

失礼してお邪魔いたしまする…なんて

そろりそろり 歩み進めると

まだ 夏の名残みたいな 青々した草

ここ二日の 晴天も 関係なかったような 土の お湿り具合

まっすぐいって

ちょ と 開けたところは なんもなくて

うねうねと 登り道 横にあった

ここで 熊に会っても 熊のせいではなく

わたくしが 出向いてきた形であろうね なんてなこと思いながら

バッグに入れてた 鼻笛 

熊避けになるかどうかわからんものの

一応 すぐ吹けるように 握りしめてみた

移転でもしたのかな?と 挫けそうになったら

うねうねの先に 社

おおぉ♪おられましたか!

でも 久しく だぁれも来なかったろうね

ほんっとに ひっそりと

ささやかなる 祀り

でも いつかは 誰かが しつらえて

手を合わせたのだろうな

この土地で まもられていたもの

もしかしたら そうそう 人が入り込まないお陰で

そぎおとされすにすんでいる 脈々としたものが 立ち込めてもいるのだな

どうか そのまま まもられますように

戻りの 急な坂 

どきどき ゆっくり くだり

鼻笛吹くことなく 

草の種の おみやげみっちりつけて

それもひとつの まもられることかも なんて 

一礼して 辞す

身近なとこにも 秘境みたいなん あるもんだね

境を越えてしまうと 戻れなくなるような…

そんなのが残されているって うれしい

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