禁忌の名残

保育仕事にて

走り回るの ぐるぐる回るの 大好きなお子たちであるのはわかってるけど

わたくしのまわりを ぐるぐるされていることに

なんとなく もやん と いづさを 感じたりもしてた

まぁ すぐに忘れる 感覚ではあるけど…

んで 今読んでる『お葬式の言葉と風習 柳田國男『葬送習俗語彙』の絵解き事典』高橋繁行 著(創元社)で

あぁ!と

それ もやん…の由来 思い出した

昔 家の中で じいちゃんか ばあちゃんの まわりを ぐるぐるっと 回ったとき

「人の 周りば ぐりぐり回って わがんねぇど 死んづまうがら!」と たしなめられたのだった

「死」が とても恐ろしいものという意識が その頃は まだまだ 色濃くあって

ひゃあぁ!と おののき

それから ぐりぐりは いっさい しなくなった

周りを回られるのも 避けるようにしてたのだった

どうやら その 嗜めの 根っこにあったのは

弔いの 仏教的 宗教儀礼「三匝(さんそう)」 から来ていたのだろうな

そういや じいちゃん実家の なんにゃらかの 法事で

行列したとき

ぐるぐる 回ったのもあったっけな

ずっとずっと そんないきさつも 思い出すこともなく

何十年も生きてきたのに

禁忌の 感触のようなものは 奥の奥に 残っていたのだな

面白いもんだね

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