絵本に出会うしあわせ

シューヘー・ガレージから

長谷川集平さんの 新作絵本『あなに』(エルくらぶ…解放出版社のこどもの本の総称)届きましたる

まっすぐな 思いを持って「絵本」というものに 向き合われている 集平さん

25~6年前に クレヨンハウスの サマーカレッジで お目にかかったときも

その 眼差しに 射ぬかれてしまうかと たじろぎました

己の ふにゃふにゃさを 恥じ入りましたっけ

今回のは 集平さんの『はせがわくんきらいや』(1976年 創作絵本新人賞受賞)と同じ年に 出版された『あな』(谷川俊太郎 作・和田誠 画・福音館書店)への オマージュでもある とのこと

キャッチボールの絵本…と 帯にあり

あぁ と 思う

谷川さんの『あな』の 一人の世界

誰かと 関わったとしても そこには 1…の 時間

そして『あなに』の 2…の 時間

ことばで 多く語らずとも

やり取りが ひたひたと 満たしてゆく

満ちてくると 視点が変わる

描かずとも もう こちらの胸のなかに いてくれている やり取りの相手…

なんて 映画的な 画面

…いや 喩えちゃいけないな

なんて 余すところなく絵本的

描き込まれていない 余白に 膨らむ 想い

描き込まれるべきではない 大切な 余白

話があって 絵をつけるのではなく

絵に ことばを乗せるのでなく

手にした者が めくり 感じる世界としての 絵本の均衡

「よみきかせ」なんて ふやけた態度に
渡したくない 世界

むうぅ

何度も 膝に 手に乗せて めくる

「絵本に出逢う」しあわせを 

あらためて 届けてもらったなぁ と 思う

登場人物「しろう」の 服は 東北楽天ゴールデンイーグルスの色なのだって

斎藤選手への オマージュも 込められているのではなかったかな?

さらさらりと 描かれたようで

そんな こまやかな 想いも満ちている

染み入る想い

ひたひたと こちらの胸にも満ちてきておるところでした

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