未明
3時ちょい過ぎ頃
ひときわ 父の 唸り声に近いため息が 大きくなる
導尿カテーテルが 寝返りにて 折れて詰まったか
大量尿漏れ
ひ~ すまぬ
もっと早く
唸り声が小さいうちに ちゃんと確認すりゃよかったね
唸り声になれてしまうのも いかんもんだね
あれこれ換えて
大分スッキリした?と 訊いて 手を握ったら
ベッド枠に しがみつきすぎて 冷え冷えになってた
しばしさすったり握ったりして 温める
されるがままだったのが
やんわり 握り返してきた
温もってくる
わたくしの 胸のうちも
手を添えさせてもらうこと
望んでいたことなのに
ぞんざい 雑雑になってしまってるね
すまなんだす
もっと丁寧に
大切に
あたためあってゆかねばな
そんなことを思った