START LINE

にしぴりかの映画祭 一日目の 三本目は

わたくしのなかでも メインイベント的 めざしていった作品

『Start Line 』(制作…Studio AYA 監督…今村彩子 2016年 112分)

「耳が聞こえず コミュニケーション苦手」の 今村監督の

コミュニケーションがテーマの 自転車日本縦断ロードムービー

旅の のっけから 伴奏者の「哲さん」との ぶつかりすれ違い…

進むほどに 際立つ 今村さんの ぐだぐたぐなぐなぶり

それに反比例して 哲さんの 僧侶のような 叱咤と
諭しの 正しさ…

惚れるわ こりゃ(今回そればっかり…しかも おんなじ「哲」だ)

かっちょよく 素敵な物語に 組み上げるでなく

すがすがしいまでの 駄目っぷりの 開示

旅の日々は 当初の予測とは 大分ずれていって

こんなはずではなかった…と 落ち込み

そう簡単に この形に 腹くくれたわけではないらしい

たくさんの方に応援してもらったのに(クラウドファウンディングで 支援者募集もなさった)

答えを見つけられぬまんまだった…と 意気消沈して 逃げたくなったと…

でも なにかできたわけではない思いがあるなら「できなかった」を 映画にすればいい…という これまた 哲さんの ことばで

そのまんまを 引き受け 結び 開いたのだと…

わたくしの これまでの ゆるい 聴こえに難あり…を 進む道のりで

憶測 躊躇 逃避 意地 頑な 逆ギレ 言い訳

そして 人を 困惑させ 呆れさせ 叱咤され…なんてなあたり

痛いほど わかる

しかも 記憶 擦り傷 生々しい 出来事があったばかりで

映画観ながら

いててててててて!そこ まだ 生傷ですから…てな 共感どころか

フラッシュバック的 胸のうちで 悶絶しておりました

そこに わたくしがおる!と…

そして その傷が とてもとても 自分にとって よりよい場所へと 押し出してくれる ありがたいものでもあったこと 改めて 思い出して 

出来事のあれこれ 再体験気分

しかし これ そんな個人的 出来事の 偶然の符合ではなく

さほど 気にも とめずに 流して 生きてゆける 器用な人の中にも

起こりうる 感情の 波風

物語の流れを どこかへと目指して 切り貼りしたわけではない 「そのまんま」の 道のりだからこそ 

会場のみなさんが

今村さんと共に

ああぁ!と 苛立ったり

ううぅ…と うなだれたり

ふぅ と ゆるめたり

よぉし と 励まされたり 

共に 震えることができたのだな

誘導されたのではなく 自ら進んで 思いを重ねて 共に 進んでいた

映画のあとの トークで 司会の もじゃもじゃさん(あとからドキュメンタリー映画『波伝谷に生きる人々』撮られた 我妻監督さんてあったと知り 失礼千万の 心での呼び名に 縮み上がる…が 反省の意味も込めて 敢えてそのまんま 載せてみる)の 感想にも

「そこに自分がいる」ということば あったっけな

人の思いを 受け取り 重ねる 器の大きさ 余白の豊かさ…

やさしい映画なのだな

たくさんのひとに 届けたい映画

怖じ気づく人に

怖じ気などなく 進んでしまえる人にも…

あちこち 繋げたらいいな…てな 伝書鳩気分 また 膨らむ

角田市での 上映も どうだね?などと 企画会議への提案 浮かぶ

最近困らせたばかりなのに 懲りてないぞわたくし…いや 経験を踏まえて 反省もして 敢えて…だ

とにかく 受け取ったもの

胸のうちにだけしまっとくの もったいないやい

仙台の 桜井薬局セントラルホールにて

10月29日(土)~11月11日(金) ①17:00②19:00 上映あります(4日と5日は 休映)

初日 29日に 今村彩子監督の 舞台挨拶あります

またぜひ 行かねば♪

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