戻ってきてる

倒れたのち

夢うつつの狭間で 浮き上がる 母の 表情は

困った とか

心配ごとは…てな あたりばかりだった

きちんと こちらへは戻らぬ…というような お医者の言葉に

覚悟ということばを 胸に くくりつけねば と思いながらも

どこかで 疑り深く 楽天的に

いやいやまてよわからんぞ…と こっそり 思っていたりもした

ただ そんな期待が 悲しい形で裏切られたくない と弱気にもなったりしながら…

そうして 少ししたらば

右側だけでも 笑うようになり

今は 左も動いているのではないか!?という 笑顔にみえたりもして

今日は 「みんなにまた迷惑かけてごめんね」なんて うるうる なんて 目にもなったりして…

あぁなんか戻ってきてるじゃないのよ

みんなを気遣う 母ならではの 外側が 剥けて

あれを持ってきてくれの これを持ってきてくれの と ストレート要求が

また ちょっと 和らいだようでもあり

日々のことをせっせと歌詠みして

短歌の東北アララギ会 群山(むらやま)の 締め切りに間に合うように 清書して…などと

意欲満々ですわ

感情や それを繋ぎ 見せてくれる 表情に

更に 彩りが 増えてきたような気がする

字余りまくりの 散文的 歌を 聞き書きして

ついつい 長居してしまった 病室からでたら

夕焼けの尻尾に間に合った

うん みえてる みえてるよ

いろんなこと あはは♪と 楽天して 越えるところ

育ててくれた母と

あはは♪ て また笑いながら

共に行くのだよ

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