一旦胃瘻…だったはずだが

ここ一週間の父

毎日 おんなじ様子ではなく

ほぼ目を開かない日も あったものの

翌日は 目を開き のろり ぼそり と 言葉を発することができたり

病院にいるということに 驚くような眼差しになったり

鼻からの栄養だけでなく 食べるリハビリで ゼリーを 三口 食べられたり…

日中の 安定剤の 処方をやめて 覚醒時間をのばすことにもなってきたので

起きてる時間に 会えるようになってきた

昨日と 今日とが 続いているような認識があるのかどうか

まだ よくわからない

病院にたどり着いたいきさつを 話すたびに

「!?」の 表情になる

「家に帰れるのか?」なんて 呟かれて

帰るために 今頑張ってるんだから 帰れるよ 帰ろうね がんばろね と 繰り返し 励ます

ある時 病室に行くなり「困ってるんだ」というので なんのこっちゃと思ったら

「名義変更が面倒くさくて大変で 叩ぢでぐなる(叩きたくなる)」と ちょいと ごっしゃぐような顔

からだのままならなさから 困惑や 怒りの感情が 目覚めたか…

だいじょぶだよ 森のまんまでいいんだよ 森富二男のまんまだよ と 応えたけど

もしや 森 以前の 大江…てなあたりに 戻った気持ちなのか?

おこりんぼになりがち ということから

治療をスムーズにすすめるための 安定剤の 処方だったけど

取り敢えず おこりんぼモードは おさまってきてもいるのかな?

ごっしゃがねぇで 看護師さんの言う事ば ちゃんときいて 早く治すべね と 言ったら

「んだって うんこ出てねぇのに うんこだつって 来たりすんだ」とか ぼそぼそりというので

出てんの わがんねがったのがもしんねぇべん?もしも 出でねがったとしても「なんだべ 早とちりがや」て 笑って 許してやらぃん

…どこまで 通じるか こころもとないまんま 伝えてみる

「笑うのが?」

んだ

ひきつったような 口元…たぶん 笑おうとしてる

まだ 心からの笑いは 生まれないとしても

希望の光だ

昨日は 自分で 髭剃りの場面に 会えた

やるぢゃん

髭剃り見て 涙にじみそうになる

些細なことで よろこぶことのできる日々を ありがとうね

言語と 嚥下のリハビリのため

近々 鼻チューブを やめて

一旦 胃瘻にすることにした

胃瘻 というと つい身構えたり 不安になったりするけど

悪いことばかりではない

最悪の事態を 回避するに 細心の注意を払いながら

より良いところを目指すのだ

ふぁいっ!

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