失われても在るということ

くろあげは

羽のあちこちが

すりきれていた

あれこれ 潜り抜けて

ここまで 生き繋いで たどり着いたのだな

欠落した 羽の さきを 見ていたら

ふと なくなったはずの かたちが 光で縁取られるのが 見えた気がした

失われても「在る」ということ

胸のうちに 浮かび上がる 思いの 輪郭が 重なる

いのちに 恥じぬよう

ゆこう と 思う

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