病院での話は
父の容態が 思わしくない方向に すすんでいる ということの 説明であった
くそぅ
そうきたか
思いが 吹き出るようになったり
いさめ おさめ 拳を握り
波をやりすごす
感情に呑まれても いまここでは いいことなどないぞ
まぁ まて
落ち着け
落ち着け と いいきかせるのは 落ち着かなくなりそうだということなのだが
狼狽えるな
いや 狼狽えてもいいから 見失うな
今やれることは 相手の 話を聞くこと
変わらず 願い祈ること
思いを伝え続けること
父とは 会話のような そうでもないような 言葉は交わした
ふざけて 額や頭を ペタペタさわったら
掠れた声で「なんだ もう 寝せでけろわ」と とろり と 開けた瞼を 閉じた
寝る子は育つ 治る
治れ治れ治れ と 念じてみる
ベッドの 手すりから 覗くと
高い鼻の 鼻の穴
はなめど~ と 言いながら 写真撮ったら
気づいたのか「むうぅ…」と 唸られた
治れ治れ治る!
断定的に 言ってみる
回復力 かも~ん!
頼む