ちびた鉛筆

小学校六年生の頃から 隣の席の男の子の 真似っこをして
鉛筆を カッターで削るようになった。
如何に 短くても使い続けるかを 競ったりしてね。
いつも 筆箱にはカッターと鉛筆と 鉛筆サックを 入れていた。
一時期 シャープペンに浮気もしたけど、やっぱり 鉛筆好き。
芯の長さが 一センチをきって、木の軸も 1~2ミリくらいになると
サックでも支えることが出来なくなって・・・でも ここまで使った愛着もあって
捨てることも出来ず サックの中に入れておいて、次の鉛筆を差し込んで 使う。
気に入って ダースで買ってたUNI鉛筆やら、友達からのプレゼントや 親戚の文房具店(岩沼市・岡文)からのいただきもんなんかもあるけど あんちゃや母が使わなくなった ちびた鉛筆を もらっては ちまちま削って使うので、ほとんど 長い鉛筆を使う機会がなかった。
かつて カワイ音楽教室の講師を やってた頃
ある日 槻木教室の お子達が 神妙な顔をして わたくしに 箱をくれた。
クリスマスでも 誕生日でもなくて どしたの?と 問うと
「せんせ 鉛筆買えない(貧乏?)みたいだからさ、クラスの子に言って いらない鉛筆もらってきてあげたよ」
ふたを開けると 色とりどり かわいいのやら 歯型のついたがじがじのやら ちびた鉛筆が クッキーの箱いっぱいに じゃかじゃか入っていた。
そんな目で見てたのね・・・と 思った反面 お子達の心遣いに 感涙。
大事に使わしてもらうよおお・・・と 押し頂いた。
今も その中のを 使ってたりする。
ちびた鉛筆は 受験のお守りになる・・・てのが 一時期 流行って
何人かの 子にあげたけど、それ以外は 捨てることも無いので
サックの中や 抽斗の片隅に ころころ 転がってる。
その振動を感じると あの日の 神妙な顔つきの お子達の 想いが
ころころと 転がり出てきて
私の気持ちを あやすように ゆすっては 柔らかな気持ちに してくれるんだ。 

コメント / トラックバック 4 件

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