ひれ伏せ

儚いと いわれがち

しかし

土の中の 長い長い日々

確かに 生きてきている

そのひとときが なにものでもなかったなんて

思えない

地上に現れたときだけが いのちではない

この 過不足なく隅々までの 蝉の 体現

儚さを嘆く形などではないだろう

なんという 全う!

だらだらと 無駄ばかり 垂れ流し生きる 己を 人を 恥じたりもしながら

蝉の いのちに ひれ伏せ

コメントをどうぞ