森に棲むもの

ついて来いなんて言ってない

なのに どんどん先に行きながら 話しかけてくるんだ

ずるいよ

聞こえないよ

何て言ったの?なんて

駆け出す

見失う 背中

もう 帰り道なんてわからなくなる

葉っぱ色に 暮れてゆく 森の中

「あなたも ここに棲む者でしょう?帰るのはここだから」

いつのまにか 隣にいて 笑うように 囁く声

もう あなたも 葉っぱも 自分の輪郭さえも わからない

にじんで とけだしている 森の中

「わからなくなったら また 描いてゆけばいい」

その声は

あなたであり

わたくしでもあり

いのちの森の奥からの 声

たちかえり

また ゆこう

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