目遊び

明るいところで じっと物を見つめてから 目を閉じると
瞼の裏に ネガのように 残像が見えるのが 楽しかった
空の一点を 凝視すると
透明のガラス珠のようなものが 目の端に見えて
それを追いかけようとすると どんどん逃げる
今では それは「飛蚊症」の一種だと 知ったものの
今でも時折 空のガラス球を 見たくなる
目を閉じて 目尻の辺りの眼球を押すと
反対側に玉が見える
動かすと 点対称にそれが 動いて見える
むか~し テレビの番組と番組の間にあったその局 独特の ジングル(宣伝用の短いメロディー)で ピンポン玉のようなものが 音楽と一緒に ぴょんぴょこ とびはねるようなものがあったんだけれど
未だに ふと 瞼を閉じて 目をいじると
そのメロディーまで思い出す
そんなこんなに 馴れっこになってしまったけれど
昔は こんなこと日がな一日やって 充分楽しんでいたもんなあ
なんてなことを 思って
多くの贅沢にまみれた 己を省みる
とはいえ 今 一日中 こんなんやってたら
病院に連れて行かれそうですが

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