満ち干きに 翻弄される日

すべてが欲しい と 思ったり
なにも欲しくない と 思ったり
月が満ちるはずだったのに 引き潮のまま 溜め込んだ 身体が重い
漣立つ 面の 奥の奥に
澱のように沈んだ 思いを くみ上げたいような 見たくもないような
相反する思いが 踏み出す足を 宙に停めたまま
意味も無く 片足でバランスをとるような心持で
とらえどころのない 白い空を眺める
今見ているのは 雲だ
一時覆いかぶさっているだけの雲なのだ
倦怠にまかせて 寝転がったまま 珈琲をすする
虫より役立たず
心が 曇天 そんな日もある 

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