にゃんこらが 駆け込んできた
視線の先に ナミアゲハさま!
ここしばらく 卵 生み場を 探しに
たくさん 庭へ 飛んできている
捕獲したものの
隙きをついて 逃れたか
台所窓に 突き当り
はたはた!と 行き止まり 身じろぐるとこ
そっと 手の中へ
どこへ逃げたか!?と
あちこち探す にゃんこらの横 すり抜けて
庭へ 放とう としたものの
しばし ちきちきちき と
かすかに 引っかかる爪の感触のようなもの
足踏みしているようでもあり
飛べよ!ゆけよ!つかまるなよ!と
風に 乗るよう 揺すった
そういや 今着ておる Tシャツは
あなたがたの 幼少時代の 絵だわよ なんて
呟いているうち
ふぁらり と 飛んでいった
思いがけない 邂逅
うれしくて
しばし 指先の ちきちき…を 反芻するように 思い出す