どこかの「トシ」さん

トシさん海に扇が浮きつ沈みつ海扇流

繕い物のために

手持ちの 布 あれこれ ほっくりかえしてたら

古道具屋さんで 手に入れた 手拭い…着物の 襟元にでも 用いるためにか

縫って 糊付けされている 一本が 出てきた

「トシ」とある

!?

うちの ばあちゃんのが 巡りめぐって ここに来た?

縫い目をほどいてみたら

見たこともない「海扇流」という 名前

海に 扇が 浮きつ 沈みつしてる

そういや うちのばあちゃんも 踊りやってたのではなかったか?

母に訊いてみた

「あ~ ばあちゃんは 踊りやってたってんでなくて じっちちゃんと ばっぱちゃんの 金婚式の時だったかに つねこばちゃんと あさこばちゃんと 三人で 『さんさしぐれ』踊るために 習っただけだったはず」とのこと

ほおぉ

きかないと わからんもんだな

着物の仕立ては よくやってた とは 聞いてたけど…

たぶん うちのばあちゃんとは違う どこかの トシさんなのだろう

ふとしたきっかけで

それぞれの人の 時の流れが

ふと 縒り合い ほどけたりもしながら

しゅるり と 掌に 触れる

味わい深い 思いになった 雨の日

この投稿は 2019 年 9 月 9 日 月曜日 12:08 に カテゴリーに公開されました。 この投稿へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 コメントを残すか、ご自分のサイトからトラックバックすることができます。

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